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忘却


僕を忘れてください
僕の全ては過去になりますから

僕を忘れてください
あなたの声は白い霧になりますから

僕を忘れてください
小さな夜と些細な悲しみと一緒に

僕を忘れてください
星が空を去ったように

僕を忘れてください
それは言葉を信じたわずかな日々のこと






犠牲者


僕もいつしか犠牲者になりました
だからもう、そちら側には戻れません
他の犠牲者をおいて
僕だけ幸せになんてなれないのです

今日も世界は悲しいです
僕はその声を聞いています

見上げれば清清しい青空が広がり
僕たちの空に神様は不在でした






20XX


2010年のある日
おぼろげに浮かんだ回顧の一つも
世界と共感した記憶はなかった

2030年のある日
揺らめく振り子時計の一片も
世界と共鳴した時間はなかった

2050年のある日
開いた歴史書のどの1ページにも
世界と共有した出来事はなかった

2080年のある日
いよいよ、老い果てた僕は
肥えた土の下で分解され
そのうごめく微生物の腹の中で
ようやく世界と共存できるようになった





夜の声


夜、ひとりになると
僕の中から世界が話しかけてくる

月が、町の灯りが、草や木が
語りかけてくる
英語はわからないのに
イギリス人の悲しみが聞こえてくる
スワヒリ語はわらかないのに
タンザニア人の歌声が聞こえてくる
クメール語はわからないのに
カンボジア人の笑い声が聞こえてくる

僕は世界の声を聞いて
冷静に夜をやり過ごす
他者の言葉を黙って聞く
まるで宇宙の星になったように
黙って聞いている

朝になって
僕はようやく世界に語りかける
おはようと言ってみる
しかし世界は何も応えない
それでも僕は世界の中へと入っていく
世界の中でひとつの他者になる





敗者


完敗でした
それはもう、完膚無きまでに

無数に刻まれた
切り傷だらけの左手首を
軽蔑の眼に映して
こんなボロボロの腕で
一体、何を守れたというのか
ハッ!と叫んで午後

救われるだなんて思っていません
ただ、ほんの少し
たったの一夜
あの永遠と呼ばれるもの
そのわずか一瞬を
垣間見ることができるだけで
よかったのです

ハッ!

完敗でした
それはもう、完膚無きまでに

僕は祈ります
いつかの愛が埋められた過去の墓場に
あなたの足音が聞こえなくなるまで





命、あげます


この命、使ってください

この命、要りませんか?

私は命を持て余しています





プロフィール

Author:Ides
   
病の中で歪んだ季節を

刻むべき場所が僕には必要でした。

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