無情な朝


十分過ぎる悲しみを抱いて
聞こえるはずもない子守唄を
ずっと待っていた。

眠りを知らない真夜中の風景が
朝に消えてなくなるまで
見れない夢を探している。

過ぎ去っていった夜の数を
世界は忘れていくけれど
刻んでいた月は
憶えているだろうか。

全てが過去に変わり
新しい朝がまた始まり
流れてゆく季節の中で
死んでゆく夜の中で

この胸に残ったままの
悲しみやら、痛みやら、思い出やら。

傷の一つも癒えないうちに
時は未来を連れてくる。

遠い空の向こうに明日があるのなら
終わらない昨日を
どこへ隠そうか。

静かに輝く月の灯りは
在るはずもない天国すらも
そこに存在してるかのように
鮮やかに。
ただ、鮮やかに。

望んだ眠りは訪れないまま
季節は流れてゆくまま

星屑にもなれない悲しみの断片は
無情な朝がやって来るまで
静かな月に照らされて。



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