錯覚
実感のない時間軸の中
常に半開きな窓から見える
空虚な世界で
僕、もしくは僕と呼ばれるものは
何の言葉も、何の目的もなく
一体、何故そこに立っているのかさえも
知ることは出来ず
ただ広がる無意味な光景を
盲目に眺めていた。
それが夢であるのか
現実であるのか
存在が存在では無くなり
肉体も精神も
自分の所有するもので在ったのかすら
不確かな幻想に包まれて
未来も過去もない
約束された一夜の涙だけがここにある。
まるでこの世の全てが
錯覚で在ったかのように。
Author: Ides
病の中で歪んだ季節を
刻むべき場所が僕には必要だった。