「月」と「詩」、4
月に依存している。
閉鎖された夜の世界で
常に、月のゆるやかな光は
愛や理想を投げかけてくる。
確実に進んでいく世界の中で
幾つかの夜を迎えたとして
どれだけの月の光も
どれだけの詩人の想いも
朝に流されては
消えてゆくだけの命。
そんな儚いものを
拾い集め、大事に抱えて
祝福しなければいけない朝の色も
見えないまま・・。
季節は無情に過ぎてゆく中で
心に留めておくべき感情は
一つの愛だけでいい、と
告げてください。
弱さや罪や痛みや
処理できないままの傷を
朝の光は優しく包み込む、と
告げてください。
千の夜も、百の傷跡も
間違いではなかった、と
告げてください。
夜通し見つめた「月」と「詩」は
心に微かな足跡を残していった。
遠くの空で、夜が朝に溶けていく。
世界で唯一、光と呼べるものが
月を溶かしていく。

