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理由


ただ悲しいという
その朝の理由が
昨夜の青白い逃亡に展開された
切ない星と共に消えてゆけなかった
それまでの不十分な立証によって
幾つかの傷跡の片鱗を集約した
ひとつの答えにさえ
確証の持てないということこそが
全てなのかもしれない

僕は今日も淫らな過ちを犯しました
僕はその過ちをティッシュで拭き取りました

人を恐れて何が悪い
人を求めて何が悪い
ある時から生きる術がなかった

ただ死にたいという
その夜の理由が
多くの人には分からないだろう
ただ生きてなどいられない夜が
確かに成立するということを
ボロボロの紙切れでいい
書き留めておくれ

いつか喪失と抽象の中にしか
存在しえなかった僕たちの悲しみが
言葉や理解を越え
雨空の中を地上へと注ぐまで
肯定などなかったその残骸が
確かな大地を施し、それら屍の上で
あなたが生きやすいように
どうか、どうか、
心の死傷者たちの戦いを
無駄にしないでおくれ





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犯行声明


冷静を装うように悲劇を黙認する
高架下の影に根を張る
名もない草の情熱が
優雅な雲のひとときに
一瞬の動揺を与えんとするように
いつでも反撃の好機を伺い
具合の悪い言葉さえ
一本の矛と成す

真夜中の殺人に乗じて
白く点る窓を見てごらん
横たわる死体を踏みつける
一人の利己主義者の裏切りを
救済の朝に消えた
愚かしい足跡を辿り
言いつけられた命の葛藤の
その無惨な現場を

物語にもならないあれらの行為は
忍び寄る蚊の針よりも
儚い攻撃ではあったかもしれない
ただ僕は世の中によって
強いられた無抵抗の死を
一方的に受け入れるわけではないのです

不自由に羽ばたこうと試みる
カゴの中の鳥にさえ
あなたは油断してはいけない

人目を盗んでは
宿る炎の赤い季節を
ぎりぎりの攻防でやり遂げた
はじまりの朝さえも欺く
心の全てはここにあります
他のどこでもなく
心の全てはここにあります

それはこの戦闘における
最後の抵抗として
そしてそれは
あきれるほどの正義において
頑なに守り抜いた
僕のみの所有権として
微かな命の初期微動を
絶やさぬ理解で綴った日々

やがて僕はその終わりに
幾重かの夜がもたらした言葉と
言いつけられた葛藤の
それら尊い犠牲によって
残された声明の何たるかを
僕自身の証明であろうとするために





匿名の詩人


匿名の詩人が今日もどこかで
詠うものは露出狂のオーガズム

君の溜め息が
光の速さで地下を駆けめぐる時
地上は艶やかな街の灯が集う

無慈悲な愛に照らされる月の陰部と
呼応する羞恥心との痴態の中で
電脳空間は明るい夜を迎える

近くの公園で五月蠅く聞こえる
野良猫たちの交尾の喘ぎと
知らない国の戦場で
鳴り響く銃声の傍らで
誤った孤独はそれでも成り立っている

誰もが不在の世界
誰もが一人の世界
全裸になって悲しいものを露出する
少しのわがままをお許し下さい

(オーガズムを知らない幸福な子供たちに
 どうか永遠の純潔を)

匿名な詩人たちの言葉は
小さな星も捉えずに
夜明けには消え行くだろう

名前も顔も姿もない
言葉だけの楽園で
裸の君はただ美しかった

名前も顔も姿もない
言葉だけの楽園で
僕たちはある時
詩人だった






僕は僕の中に大きな心を持っています

それはふいに
僕の中で膨らみ
僕さえも越えて
外へ溢れようとする

僕には常に心の処理が必要だったのです
溢れて氾濫した心の後始末を
汚してしまった外部の後片づけを

僕はそんな心にうんざりしていますが
それを否定さえは出来ませんでした
やはりそれこそが
僕の真実であるような気がして
ならなかったのです

だから僕は心を抑えない
やがて心が僕を越えて
僕を苦しめ続けることになろうと
僕は心を抑えない
いつか心が
真夜中の最後の正義によって
自ら命を終えようとする時さえ
僕は心を抑えない




プロフィール

Ides

Author:Ides
   
病の中で歪んだ季節を

刻むべき場所が僕には必要でした。

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