スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

生きていたのは


私は人のために生きたことなどありません 
私が生きていたのは 
波がさらっていった潮の中 

私は自分のために生きたことなどありません 
私が生きていたのは 
宇宙を望む大気圏の雲の中 

遙かなる朝 
与えられた骨と肉と血が 
私の全て 
昨日の晩に食らった豚と同じ 
その前の晩に食らった鳥と同じ 
みんなをかたどる骨と肉と血が 
私にも例外なく与えられたわけです 

しかし私は生物を殺すことはあっても 
生きることはありませんでした 
いくら季節が過ぎようとも 
有形物の沈黙に潜み 
無形物の心を抱いて 
茫然と漂っていたのです 

嗚呼、そうです 
なんと命を持て余していたのです 
かけがえのない命を 
誰もが大事にしろと言うその命を 
私は持て余していたのです 

生きる場所も死ぬ墓場さえもない 
永遠に近い沈黙の中で 
私はいよいよ処刑される、その日を夢見て 
じっと待っているのです 





スポンサーサイト

プロフィール

Author:Ides
   
病の中で歪んだ季節を

刻むべき場所が僕には必要でした。

カテゴリー

count

BlogMura Ranking

ブログランキング・にほんブログ村へ

FC2ブログランキング

ブロとも一覧

ブロとも申請フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。