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ヤモリ


子供の頃に捕まえたヤモリの
切り離された尾が
手の平で気持ち悪く動き回る感触を
僕はまだ覚えている

あの頃、世界は
ずっと簡単だった
イルカのひれが雲を跳ねて
青空を泳いでいたのを
小さなポケットに収まるほど
とても安易な想像によって
眺めることができた

この手で殺めてきた
生き物の屍の上で
まだ、僕は生きていて
この手で殺めてきた
言葉達の屍の上で
まだ、僕は詩を綴っている

季節が変わる前夜の夢の中
その目覚めの最後まで
月はカミソリの刃を
見つめてやまなかった
朝になって、ようやく気が付いた
すでに手首は
人のものですらない
まるで相応なバケモノと化していた

僕は人間ではなくなった
子供の頃に捕まえた
一匹のヤモリになった
尾を切り離し
限界まで足掻き、もがき
それでも生き延びようとする
気持ち悪いヤモリになった




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Author:Ides
   
病の中で歪んだ季節を

刻むべき場所が僕には必要でした。

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