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衛星


月が回る 静かな夜

地球の裏側では
陽の当たる場所が 存在することなど
この夜は 教えてくれない

ガリレオ・ガリレイは
地球が回っていると言ったが

回っているのは、太陽であり、宇宙であり
常に中心は 人の心にある

地球の裏側の人を中心に回る 世界の中に
僕は存在しないだろう

僕を中心に回る 世界の中に
地球の裏側の人は 存在しないだろう

おそらく、どの世界にも僕は存在せず
おそらく、どの世界にも人は存在せず

冴えない無重力な空間で
心という個体は
漂流しているに過ぎない

他の物体を中心に回る「何か」にすら
なれなかった昨日のことを 思い浮かべ
 
糾弾する天文学的数の憂鬱は
小さな軌道を描き 光を探す

せめて
他の誰かの周りを回る衛星であれたら、と




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心を過去に置いてきた

それは昨日よりも、ずっと前

地球の公転に比べれば

ほんのわずかな誤差

季節はいくつ過ぎただろう

ひとつ前に訪れた季節の色さえ

忘れてしまった

回るのは宇宙、巡るのは空

心をなくした地点に

生まれなかった明日がある

もしも、狂うことが必然なら

その罪に名前をください

名前も分からぬ罪を背負えるほど

強くはないのです





あいつ


いつも闘っている

黙れ、黙れ
こっちへ来るな、と

どこへ隠れても
敵は、しつこく追ってくる

忘れた痛みをその手に持って

68億1人目のあいつが
また今日も 襲いかかってくる




小さな水槽


小さな水槽の中で 揺らめく光沢

誘うように尾びれを
はためかせ
太陽へ、太陽へ

光の反射と、屈折と、呼応と

金魚はすでに
輝きを得る手段を
感覚の中で 知っている

小さな水槽から 宇宙を繋ぐ光合成
アナカリスに張り付いた
淡い幻想に 魅せられて

「溺れているのは、お前の方さ」、と

えら蓋を遊ばせて、揺らめく光沢
宝石よりも 眩しく
花よりも 華麗に

人間が存在として 敗北した瞬間

子供のように 嫉妬していた僕は
確かにその時

世界の中心は
その小さな水槽の中にあった事を
認めざるを得なかった




知らない風に吹かれて


冬が終わりを迎えた

昨日のあなた達は
新しい季節へ 旅立っていく

だからもう
ここへ来ては いけないよ
桜の花が 舞う
知らない風が ささやく方へ

いつかは、心なんてものは
遠い忘却に沈み
いつかは、誰もが風になり

知らない国の空を漂う 風になり
知らない季節を届ける 風になる

だからもう
ここへ来ては いけないよ
故郷が 待っている
明日はまだ 見たこともない世界

冬が終わりを迎えた

知らない風に吹かれて
新しい季節が やって来る





眩しい風景


眩しい風景
あれは、いつかの夕暮れ

眩しい風景
あれは、いつかの飛鳥山公園

眩しい風景
あれは、いつかのブルーベリーガム

眩しい風景
あれは、いつかの声、声、声

眩しい風景
乾いた夜に浮かぶ その風景群

今、まさに
地上を照らす満月が!
風に揺れる葉が!
せせらぐ雲が!
愛を叫べと!愛を叫べと!

そんなに苛めないでおくれ
心が劣ってしまったから
言葉を飲み込んでしまうんだ

眩しい風景
あれは、どこへ

眩しい風景
あれは、いつかの夕暮れ

眩しい風景
ここにはない 輝きの全てが
きっと、そこにあった




プロフィール

Author:Ides
   
病の中で歪んだ季節を

刻むべき場所が僕には必要でした。

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